礼儀とマナーの違いとは?日本ならではのマナーも併せてご紹介
「礼儀」と「マナー」と聞いて、明確に違いを答えられる方は多くないでしょう。そこで本記事では、礼儀とマナーのそれぞれの意味や違いについて解説します。日本特有のマナーについても併せてお伝えするので、最後までご覧ください。
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礼儀の目的
礼儀とは、社会の秩序や良い人間関係を維持するために、守らなければならない行動様式のことです。相手の尊敬の気持ちを表すための作法という意味合いもあります。社会は集団生活なので、一人一人が自分勝手に動いては成り立ちません。そのため、互いに遵守すべき道徳と言う位置づけで、決められた基本的なルールを礼儀と呼ぶのです。
マナーの目的
マナーは、社会生活を送る上で守った方が良いとされる行動や作法のことです。ルールほどの強制力はありませんが、人に不快感を与えず、人間関係をよりスムーズに進め、気持ちよくコミュニケーションをとることを目的としています。
礼儀とマナーの違い
礼儀は相手に敬意を伝えることを目的としており、マナーは相手に不快な思いをさせないために存在していますが、双方に大きな違いはありません。どちらも、人間関係を円滑に進めるために必要なものです。
日本特有のマナー6選
ここからは、日本特有のマナーを紹介します。
頭を下げて敬意を示す
お辞儀は、頭を下げることで、敬意を表したり、敵意がないことを示したりする文化です。日本では、お辞儀の角度も相手や状況によって使い分けます。ラフな場面で行う会釈の場合は、上体を約15°ほど傾け、フォーマルな場面では、30°ほど傾ける敬礼、お詫びの際には深く頭を下げる最敬礼が用いられます。
靴を脱いで家に入る
海外では、靴を履いたまま家に入る国も珍しくありません。しかし、日本では家に入る際、靴を脱ぐのが一般的です。また、靴を脱いだら方向を揃えておくなどのマナーを、子供の頃から教わっている人も多いでしょう。
相づちを打つ
日本では、相手の話に合わせて「そうなんですね」「それからどうしたんですか?」などのような、相づちを頻繁に打つ文化があります。実は海外では、この日本人の相づちに対して、話を遮られているように感じたり、急かされているように感じたりする方もいるようです。外国の方と話す際は、相づちが多くなり過ぎないように注意すると良いでしょう。
食事の前後の挨拶
日本で生まれ育った場合、食事の前には「いただきます」食べ終わったら「ごちそうさまでした」と口にすることが習慣づいている方も多いでしょう。食材自体や自然の恵み、生産者、流通や販売に関わった人など、全てのものに対する感謝が込められた素敵な言葉です。海外には、このような気持ちを端的に表せる言葉がないため、外国語に訳すのは難しいといわれています。
茶椀を持ち上げて口元に運ぶ
日本人は食事の際に、茶碗や小皿を持ち上げて口の近くまで運ぶ文化があります。海外では、例え小さな食器であっても、手に持った状態で食べることは、マナー違反とされている国がほとんどです。
時間に余裕を持つ
日本では、ビジネスシーンかプライベートかにかかわらず、相手を待たせないように時間に余裕を持って行動する人がほとんどです。しかし日本を一歩出ると、時間の感覚には大きな差があり、ルーズな風潮がある国もあります。
日本特有の礼儀とマナーを大切にしましょう
本記事では、礼儀とマナーの違いや、日本特有のマナーについて解説しました。礼儀とマナーに大きな意味の違いはなく、相手を思いやることや円滑な人間関係のために存在するという点が共通しています。世界でも珍しい日本特有のマナーも存在し、それらは日本人の気質をよく表す素晴らしい文化です。ぜひマナーを覚えて、どこに出ても堂々と振る舞えるようにしておきましょう。